
函館の喫茶【Jazz Spot Leaf】で行われた、板橋文夫 FIT のライブに行ってきました。
このメンバーでのライブを聴くのは、実は今回が初めてではありません。
10年ほど前にも函館でライブがあり、そのときにも聴いています。あの時は、とにかくパワーあふれる演奏が印象的で、今回も楽しみにしていました。
●心震える演奏!
そして、実際に始まってみると、やっぱりすごい。
板橋文雄さんのピアノは、聴いているこちらの心まで震わせるような演奏です。まさに全身全霊で弾いているという感じ。
演奏中の迫力もすごいのですが、休憩に入ると板橋さんはすぐに外へ。
おそらく新鮮な空気を吸いに出たのだと思いますが、その姿を目の前で見ていると、「そこまでやるのか」と思ってしまいます。
こちらは座って聴いているだけなのですが、演奏する側はまさに体力勝負。ジャズの世界って、すごいものだなと思いました。

そして、瀬尾高志さんのコントラバス。
こちらもまた、すごい演奏です。
じっくりと音を刻みながら、まるで修行僧のようにひたすら音楽に向き合っているような感じがあります。

特にコントラバスでメロディーラインを弾くところは、低く太い音が身体に響いてくるようで、思わず聴き入ってしまいました。
ドラムの一哲さんは、若さを感じるシャープな演奏。
それでいて馬力もあり、バンド全体をグッと押していきます。
自分は普段、ドラムソロではそれほど盛り上がるタイプではないのですが、一哲さんのドラムソロは思わず聴き入ってしまいました。
一哲さんは、その後バンドリーダーとしても活動されていて、以前には新宿のピットインまでライブを観に行ったことがあります。
こうして函館でまた演奏を聴けるというのも、なかなか感慨深いものがあります。
●JAZZ映画に彼らをオーバーラップ!

そういえば、近年話題になったジャズ映画に「BLUE GIANT」があります。
仙台の高校生が世界一のジャズプレイヤーを目指していく物語ですが、これを観ていて、ふとオーバーラップしたのが瀬尾さんと一哲さんでした。
お二人とも札幌出身。
地方から東京へ出て、そこで腕を磨き、今では全国規模で活躍するプレイヤーになっています。
もちろん映画と現実は違いますが、地方から出てきた若いミュージシャンが、東京で経験を積み、日本を代表するプレイヤーになっていく。
そう考えると、なんだか映画の主人公と重なって見えてしまいます。
そして、世の中は狭いものです。
実はGの弟が一哲さんと面識があり、中学生の頃から知っていたそうです。
親御さんと一緒にジャズのライブハウスへ行っていた頃からの付き合いで、昔、一緒に演奏したこともあると聞いていました。
そんな話を聞くと、「世の中、狭いなあ」と思います。
この日は、函館のサックス奏者・櫻井さんも観に来ていて、少し談笑。
●最後は、名曲「Good Bye」
ライブの終盤には、「最後のアンコールは『Good Bye』じゃないかな」と話していたのですが、これが見事に当たりました。
イントロが静かに流れ始めると、やっぱりこの曲でした。
板橋さんを代表する名曲のひとつで、もちろん板橋さんの作曲です。

この曲を聴いていると、私の頭の中では、なぜか映画のワンシーンが浮かんできます。
雨の函館。
菊水小路の鳥辰あたりで、男が雨に打たれながら、打ちひしがれている。
遠くの景色は少しぼかして、雨にピントが合っている。
そこに、この曲が静かに流れてくる。
……これ、けっこう合うんじゃないかな(笑)。
ヒロインは大原麗子さんがいい。
そして、その後は「居酒屋兆治」の金森倉庫の橋のシーンへ続く……。
なんてことを考えていたら、どんどん妄想が広がってしまいます。
妄想が暴走しそうなので、このへんでやめておきます(笑)。
それにしても、今回のライブは本当に良かった。
10年前に聴いたときの印象も強く残っていますが、今回もまた、演奏する人たちのエネルギーを真正面から感じるライブでした。まさに“肌で聴く”という表現がぴったりのライブでした。
こういうライブを函館で聴けるのは、ありがたいことです。
今月末にもまたJAZZのコンサートがあるので、こちらにも出かけてみようと思っています。
